司法書士とは何か
司法書士は、法務局に提出する書類を作成し申請する日本の専門家です。法務局は、誰が何を所有しているか、どの会社が法的に存在するかを記録する登記機関です。
業務は大きく2つに分かれます。不動産登記(土地・建物の所有権移転、抵当権設定、更正登記)と、商業登記(会社設立、取締役、資本金、法人印鑑の登録)です。外国人が日本の物件を取得するとき、創業者が会社を設立するとき、実際に申請するのは司法書士であることがほとんどです。
法務省所管の国家試験に合格した者が、地域の司法書士会に登録して業務を行います。
できないこと(予算設計に関わる境界線)
司法書士は、一般的な法律相談、訴訟代理、契約条件の作成はできません。これらは弁護士の職域です。紛争、株主間契約、売買契約の文言が絡む案件では、両方の専門家が必要になります。適切な司法書士は、職域を広げて請け負うのではなく、その旨をはっきり伝えます。
この境界を知っておくべき理由は、海外のクライアントが「1人のアドバイザーがすべてを担う」ことを期待して来るからです。実際の日本での取引は小さなチームになります。司法書士が申請し、弁護士が契約を助言し、税理士が税務を扱い、誰かが3者を調整します。
司法書士が必要になる場面
登記が発生するときに必要になります。日本は登記主義の法域であり、所有権も会社の存在も「合意」ではなく「登記」で確定するためです。具体的には次の場面です。
- 会社の設立、取締役・資本金・本店所在地の変更
- 土地・建物の売買、贈与、抵当権設定(別荘購入を含む)
- 法人印鑑・実印の登録と登記簿謄本の取得
- 過去に誤って登記された内容の更正
- 日本国内の不動産を含む相続。売却前に移転登記が必要です
典型的な失敗は、間違った司法書士を選ぶことではなく、必要だと気づくのが遅れることです。期限を過ぎた後、あるいは法務局が受理しない形式で書類に署名した後に発覚します。
「英語対応」が重要な理由
登記手続き自体は機械的です。国境をまたぐ案件で問題になるのは、その周辺です。母国の書類がそのままでは使えない理由を説明する、パスポートの氏名と登記上の氏名が一致していない点を指摘する、提示された住所が銀行審査に耐えないことを署名前に伝える。
英語を読める司法書士と、英語で助言できる司法書士の違いはここにあります。当社では、登記実務40年以上の司法書士と、クライアント対応を担うバイリンガルのマネージング・パートナーが組むことで、申請と説明を同時に届けています。
費用について
司法書士報酬は法定ではなく各事務所が定め、登記の複雑さによって変わります。会社設立は定額見積もりが一般的で、不動産移転は固定部分と評価額に応じた部分の組み合わせ、登録免許税は別途実費となります。
当社の料金は固定で公開しています。会社設立(登記のみ)が500ドル、会社設立・フルビジネスセットアップが5,000ドルで、法定費用は別掲しています。政府への納付分と専門家報酬を分けて確認できます。初年度の総予算は[費用の内訳](/guides/cost-to-start-a-business-in-japan?lang=ja)にまとめています。
よくある質問
司法書士は弁護士と同じですか?
いいえ。司法書士は、会社設立や変更登記、不動産の所有権移転登記などの登記書類を作成し法務局に申請する資格です。弁護士は、法律相談、訴訟代理、契約書作成を行う資格です。両者は別の国家資格で、試験も職域も異なります。
会社設立に司法書士は必須ですか?
法律上は自分で申請できます。実務上はほとんどの会社が司法書士に依頼します。申請書は日本語で、書式や押印の不備は受理されず、却下されると手続きが振り出しに戻るためです。法人印鑑の登録や、後日銀行が求める登記簿謄本の取得も司法書士が行います。
司法書士に銀行口座の開設を頼めますか?
いいえ。口座は会社自身が開設するもので、通常は代表取締役が窓口に出向きます。司法書士の役割は、登記内容・住所・事業内容の間に矛盾がない状態で法人を整え、銀行審査が書類の不整合で止まらないようにすることです。
司法書士の資格はどう確認しますか?
登録番号と所属する司法書士会を確認してください。各司法書士会は会員名簿を公開しており、日本司法書士会連合会が全国の登録情報を管理しています。登録番号を明示しない事務所は避けるべきです。
物件が遠方でも東京の司法書士に頼めますか?
可能です。登記は物件所在地や会社所在地を管轄する法務局に申請しますが、資格があれば管轄をまたいで電子申請できます。重要なのは日本の司法書士であることで、事務所の所在地ではありません。